web漫画レビュー――『冥界の魔女☆ラフラちゃん』


2013/09/28


web漫画紹介11回目。
今回は新都社でも活動している“エノ”先生の紹介。
少し変わった方ですが、実力はかなりのもので、
内容も王道ど直球です。



『冥界の魔女☆ラフラちゃん』
URLはこちら
ttp://rafura.digi2.jp/


※2話終了時の感想となります。



【ジャンル】
王道ファンタジー

【内容】
村の青年ペンが助けた、
ヘッポコ魔女“ラフラ”。
一見、何も出来ない役立たずな魔女ですが……?






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さて、
『冥界の魔女☆ラフラちゃん』
という漫画は、
新都社に登録されている漫画ではありません。

現在は“少年マウス”。
ttp://weeklymouse.com/

というサイトに登録されていますが、
そもそもは生涯社(現:週刊少年ナイフ)……
というサイトで描かれていたという経歴を持ちます。


生涯社とは、
簡単に言ってしまえば、
新都社を荒らしていた作者さんが新しく立ち上げた漫画サイトですね。

そのため、
実際に見てもらうのが早いですが、
かなり荒いサイトです。

とは言え、システム自体はよく出来ていて、
新都社の真似をしてはいるものの、機能自体は悪くないです。

コメントシステムも新都社とは違い、
ワロスに近い方法にアレンジを加えたものを使っていたり、
彼らなりに新都社の改善点を考え、実際に改良していたりと、
ただの糞サイトと馬鹿には出来なさそうです。


ハードがあっても、肝心のソフト。
漫画が存在しないかと言えばそういう訳でも無く、
例えば今回紹介させて頂く、
『冥界の魔女☆ラフラちゃん』など、
新都社のランキング上位作品に引けを取らない程の作品も無いことは無いです。



生涯社が嫌われているのも確かですが、
だからと言って、すべての漫画が面白くないかと言えばそういう訳ではない。
むしろ漫画は、
そういうサイトに飛び込む変わり者な作者が描いたものの方が面白い。

……という訳で、
エノ先生自身が何か悪いことをしたという訳でもないですし、
普通に常識を持った方でもあるので、
食わず嫌いせずに、むしろ変わった作者の描いた、
常人には思いつかない新しい内容の漫画だと期待して読むと幸せになれるのではないかと思います。




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『冥界の魔女☆ラフラちゃん』
今後に期待できるオススメ漫画です!
……とは言え、
まだ2話までしか更新されていないので、
特に漫画内容について紹介することは無く、
実際に読んで貰った方が早いと思うのですが、



この通り、クオリティは高いです。

王道な漫画ですし、
その人に合う、合わないはあっても、
読んでみて「糞漫画じゃねーか!」
……というようなことは無いかと思います。

合わなかったとしても、
拙い作品であるからこそ、
参考になったり、見習える部分が分かりやすい面も見えてくるので

読んでみて損はしない漫画だと思います。




そして毎回、言っている気もしますが、
女の子が可愛い!

ギャグ用に崩した絵柄も可愛ければ、
真剣なキリっとした表情も素敵。


個人的に、キャラ作りで一番難しいのは、
顔ではなく“服装”
だと思うのですが、
頭の天辺から足の先まで、デザインが完成されていて、
しかも全身が可愛いという、
エノ先生は、憧れるほどに十分な構造力を持っておられます。

そして台詞やキャラの思考まで、
キャラ一人ひとりの差別化が出来ていて、
エノ先生の魅力は
“キャラクター作りの上手さ”
にもあるのでは無いかと思います。




ラフラちゃんを生み出したエノ先生は凄いです。











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続いて、
同作者様の作品である、
『フォーリンラ部』
もオススメです。

今回は『冥界の魔女☆ラフラちゃん』
の紹介ということで記事を書いていますが、
エノ先生のメイン作品と言えるのはこちらなのでは無いでしょうか。



URLはこちら
ttp://fallinlove.digi2.jp/


※11話前半更新時の感想となります。



【ジャンル】
ギャグ

【内容】
恋愛をするために作った部活。“フォーリンラ部”
部員は、変態、謎の男、ホモ、忍者、怪物……等など。
主人公はそんな濃いキャラクターたちと、
濃い日常を過ごします。





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ギャグ漫画であるというメタ要素を活かした、
シリアス?な展開も魅力の1つ。


ギャグ漫画のノリで、
主人公たちへの報復のために、
不良と手を組もうとする将棋部部長。



将棋部部長は、不良に近づいたところで気が付きます。


「うん、怖ぇわ。
 だってこいつらギャグ漫画のノリじゃねぇもん
 今話しかけても絶対カモにされるわ俺」



こういうメタ的ギャグを生み出す発想と
台詞選びが一々秀逸
画力も高い先生なので、
キャラクターの豊かな表情がより一層笑いを引き立てます。


キャラの表情が本当にいいですよね。
上で画像を貼った将棋部部長の顔ですが、
普通のイケメンを描くよりも、
ああいう気持ち悪いデザインを描く方が圧倒的に難しいですし、
絵だけを見てもキャラが立っているという、
中々高度のキャラデザをしています。

常に口からジュース?をこぼしているという、
訳の分からないキャラ付けですからねw
常人には思いつきません。

完全にギャグで漫画の雰囲気を壊してしまいかねない設定ですが、
何故か丁度いい感じに組み合わさって、
違和感がまったく生じない所が、両者の凄いところです。



エノ先生は頭のおかしい人間を描くのが本当に上手いです。




そんな濃いキャラクターが多数存在する中、
よく考えてみると、
根本的な部分はカッコイイキャラクターや
可愛いキャラクターで構成されている
のだから驚き。


格好いい。

畳み掛けるようなギャグ展開からの、
ギャグ一切無しのシリアス展開。


それがスベっていることも無く、
ギャグ漫画でありながらも、
基本がマトモなキャラクターたちばかりなので、
ギャグとシリアスの両立が上手いバランスで成り立っていると言えます。


ジャンプ漫画でも、
ギャグ漫画でありつつも真剣なバトルを挟む漫画が多々ありますが、
エノ先生の漫画もその形式、
王道中の王道であると言えますね。




画力も高く、
話も少年漫画的で非常に面白く、
軽く声に出して笑えるレベルで面白いので、
是非一度読んでみてはいかがでしょうか。

エノ先生は、
割と本気で、
その内プロになっているレベルの方だと私は思います。