web漫画レビュー――『白の魔術師』


2013/10/07


今日も元気にウルトラリョナはっぴー!

『白の魔術師』の紹介です!!

正統ファンタジーながら、
主人公モテモテ設定が付加されていたり
と、
いい意味でweb漫画らしい、
これぞ王道ファンタジー漫画
……というべき漫画です。




URLはこちら
ttp://tatakoubou.web.fc2.com/M.html


※第2部3話終了時の感想となります。



【ジャンル】
異世界迷い込み戦記

【内容】
ニートの主人公と引き籠りの小学生が
ひょんな事から中東風の異世界に飛ばされ、
そこでどういうわけか奴隷にされる。
人喰い人種や、鳥の顔をした男……。
そして顔に刺青を入れた不思議な少女と胡散臭い男と出会い、
主人公はやがて戦争へ巻き込まれていく……。




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さて、
『白の魔術師』
作者は“マミー”先生。

マミー先生はアメリカ留学とかしてる偉い方です。
私とは天と地ほどの差のある凄い方です。
ドラクエで例えるなら同じスライムでも、
スライムとメタルキングくらいの差があります。
死にたくなりますね!

……ネガティブな発言は置いておいて、
頭のよくて真面目な人、そして何より、
やる気や行動力のある人の描いた漫画が面白くない訳がありません



ついでにtwitterのプロフィールにも注目。
興味のあるものは、
歴史関係や言語学関係、英語、英文学、
独語、外国語、方言、哲学、思想、
政治、自作PC、B級映画鑑賞、読書、あとオタク関連。

――だとか何とか。

私の興味は漫画だけですからね(汗
マミー先生がどれだけ多趣味な方か分かります。

それから、
マミー先生のブログも面白いので、
時間のある方は読んでみて下さい。


本当にしっかりとした方です。

尊敬できます。




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さてさて、
『白の魔術師』本編のことも触れていきましょう。


一言で表すなら、

世界観の作りこみが凄い。

です。



例えば1部ですが、
1部は1人の敵と戦う話でほとんどが埋まっていたりと、
話の密度がかなりのものとなっています。
伏線もかなりの量があり、
見た感じ、未だ半分も全体の物語は進んでいない様子。

1話1話の内容が薄いのかと言うと、
そういう訳では無く、
1話1話にかなりの情報が詰まっています

読み飛ばし推奨な箇所も多々ありますので、
そういうページは素直に読み飛ばして、
全体の流れを掴んでから、
改めて読みたければ読む
、というのが良さそうです。

そしてトドメには、
本編の内容についての補足説明のコーナーが所々用意されていたりと、
要するに、
マミー先生は“設定厨”なのですね。


その設定のセンスがまた良いという。
造語や造字を作ってみたりと、かなり工夫がなされています。


そして、
作りこまれているのは、
もちろん設定だけではありません。





背景の描き込みがもの凄い。
その背景を生かしたトリックも作中に存在していたりと、
細かい部分まで楽しめるのが『白の魔術師』です。


物語は“戦争”を中心に回っていきますが、
その戦争と言えば、軍勢

軍勢を描く際、
台詞での説明と実際の描写が噛み合っていなければ、
薄っぺらい印象になってしまいますが、この漫画では
多くの人間が交じり合う“戦争”を
手を抜くことなく描き切っています。





そんな作りこまれた漫画であるが故に、
序盤は設定の量に戸惑ってしまうかも知れませんが、
大体30話くらいまで読んでいくと、
マミー先生の世界観に慣れてきます。


マミー先生自身の説明が上手くなってくるということもありますし、
この頃から絵も格段に綺麗になっていくので、
途中で読むのをやめてしまった……という方も、
もしこの記事を読んで『白の魔術師』に興味を持って下さったなら、
少しだけ辛抱して再挑戦してみるのも悪くないと思います。


以前紹介したピーチボーイリバーサイドと同じく、
読めば読むほど面白くなるスルメ作品ですね。





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新都社の魅力として、
漫画を読むキッカケが様々用意してあるということが挙げられます。


そのキッカケの1つに、
読者ページ
つまり
FA(ファンアート)
という文化が挙げられるでしょう。


↓例えばこんな感じ。

これは、
『白の魔術師』に登場する、
グーグルというキャラクターを、
とある読者が描いたものなのですが、

このイラストを見るだけで、
本編である白の魔術師を読みたくなってきますよね。


この『白の魔術師』は、
比較的FAの多い作品でもあります。

マサルと哀。
グーグル。
クルヌギ。
アクラブ。
アシド。
ルナール。
リリシャ。

その他大勢。

魅力的なキャラクターが数多く存在するから、
必然的にFAも多くなります。




見ればわかりますが、
登場人物たちは顔だけではなく、
全身のキャラデザが完成されています



人によるとは思いますが、
キャラデザを考える際、
もっとも大変なのは服装を含めた特徴を考えること
だと思っていて、
その点、白の魔術師では、全員が頭からつま先までそろぞれに特徴があって素敵。

服装だけで、
そのキャラクターの人間性が分かるほど完成されたデザイン。




個々にキャラ立ちもしているので、
FC(ファンコミック)というものも作られています。

『白の魔術師』
の世界が、どれだけの読者を魅了しているのかが分かりますね。

好きな人には好きな漫画だと思います。
私は大好きです。



ただし、注意点として、
序盤、主人公がどういう性格か分かりにくいということが挙げられます。

最初の印象で、影の薄い駄目系主人公なのだと思い込んで読んでいくと、
まさかのキレ者設定に戸惑ってしまうと思います。

……という訳で、
主人公は頭がいい。
ということを予め把握しておいた上で読む方が、
スムーズに読み進められるのでは無いかと思います。

主人公の髪の色が変わってからが本番!





そういえば、
これに関しては、賛否両論あると思いますが、
主人公含めた登場人物全員が、
戦争、殺しについて、拒絶を示さない点も魅力の1つ
ですね。

これだけ多くのキャラクターがいるのなら、
一人くらい戦争に拒絶反応を示すキャラクターがいてもおかしくないと思うのですが、
何だかんだ全員、戦争を当然のごとく受け入れています。

そのため純粋に異世界戦記モノとして漫画を楽しむことが出来ます。




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最後に、
マミー先生は、
『マミー短編集』という、
リョナタグの方で紹介してもいいほどの素敵なリョナ漫画を描かれています。

URLはこちら。
ttp://neetsha.jp/inside/comic.php?id=13315



流血描写などはほとんど無く、
シーンとしてエゲツないものを描いているという漫画なので、
グロ耐性の無い方にもオススメですし、
歴史モノ……というような描き方をされているので、
漫画としても面白い作品となっています。

『白の魔術師』と同じように、
世界観のある話が、
5p程度の短編にまとめてあるので、
マミー先生の漫画の雰囲気を掴むのにもオススメです。


ただ勘違いして欲しくない点は、
『白の魔術師』の方に、
リョナ描写は(今のところ)一切無いということです!


性癖をところかまわず垂れ流したりしない作者さんなので、
安心して漫画を読んで下さい。




リョナが好きな方も、そうでない方も
是非ともマミー先生の漫画を読んで欲しいですね。